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「自己破産」に関するお役立ち情報

親と同居している方の自己破産

  • 文責:所長 弁護士 田頭博文
  • 最終更新日:2026年1月5日

1 親と同居していても破産手続きはできる

自己破産手続きは,家族が連帯して責任を問われるわけではなく、あくまで個人の債務や資産の換価に関する手続きです。

そのため、親と同居している方であっても、自分の借金の返済が困難になった場合には破産手続きをとることができます。

その結果、親に債務の支払い義務が移るということもありません(親が保証人になっている場合は除く。)。

2 同居している親への影響

同居者の有無を問わず要件さえ満たせば破産手続きを進めることはできますが、同居者への影響が全くないとは言えません。

⑴ 破産手続きへの協力

同居の親は破産手続きの当事者ではありませんが、破産申立書には同居者に関する資料の添付が求められているものがあります。

同居の親が働いている場合であれば、給与明細や源泉徴収票が必要となります。

一方で、親が年金受給者の場合には年金の受給額が分かる資料の提出が必要となります。

また、収入の有無にかかわらず、課税証明書(もしくは非課税証明書)が必要になったり、電気・ガス・水道等の料金支払いが親の口座から引き落としになっている場合には、その口座のコピーを求められたりもします。

さらに、破産申立書には1か月単位の家計全体の状況を作成し添付することになりますが、基本的には家計を同一にしている家族の収支も含めて作成することになるため、ここでも同居の親の協力が必要となります。

⑵ 同居の親が家計管理している場合

家庭によっては、同居の親が家計全般を管理していることがあります。

もちろん、家計管理を親がすること自体は問題ありません。

但し、中には破産する子の給料を全額、親の口座に振込ませて管理するというケースもあります。

この場合、親への贈与とみられたり、親にお金を預けている(預託金)としてみられたりする等して財団への組入れを指示される可能性があります。

⑶ 生活上の影響

子が行う破産手続きにより間接的に生活上の影響を受けることもあります。

例えば、同居している物件が子の所有物件であった場合には、子の破産手続きにより、自宅が売却されてしまい、同居の親も転居しなければならなくなることもあります(親が自宅を買い取ることで転居を免れることもありますが、相応の出費を強いられることになります。)。

同様に、同居している子の名義の自動車を親が日常生活で使用している場合も、子の破産手続きにより、自動車が売却されてしまうことがあります(自動車の査定額によっては売却されずに済むこともあります。)。

また、子がクレジットカードを作成し、親がその家族カードを利用している場合ですと、子の破産手続きによりクレジットカードが利用できなくなると、家族カードも使用できなくなります。

このように、子の名義の物を親が使用している場合には、破産手続きの影響を同居の親が受けることがあります。

3 親が保証人になっている場合は要注意

ここまでは、親が子の債務の保証人になっていない場合として説明してきました。

同居に限らずですが、親が子の債務を保証している場合ですと、当該債務について、親は当事者になってしまいます。

子が破産手続きに入ると債権者は親が保証人になっている場合、親に対して一括返済を求めてくることが多くなります。

一括返済が可能なのであれば、大きな問題にはなりにくいのですが、一括返済が厳しい場合には、分割払いの交渉をしたり、それも厳しい場合には親自身も破産手続きを検討しなければならなくなる可能性が出てきてしまいます。

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